キグナス:「…や、やるね、ロック」
キグナス・ウィング:「…う、うう」
天地:「…聞こえるかい? 宇田海くん…
もうやめよう
ボクの話を 聞いてくれ」
天地:「宇田海くん、キミは 何が 勘違いしているよ」
キグナス・ウィング:「…あ、天地さん
そうですか… 踊りは とけてしまいましたか」
キグナス・ウィング:「ボクは 人の発明を 横取りなんてしない」
キグナス・ウィング:「ウ、ウソをつかないでください わたしは 聞いたんですよ
あなたが 子供たちに フライングジャケットを 自慢しているのを…」
ルナ:「それは 違うわ!!」
キザマロ:「「フライングジャケットは 助手が 作ったものだ」
天地さんは そう言ってました」
ゴン太:「よく できてるって、褒めてたぜ」
キグナス・ウィング:「ウ、ウソだ…!」
キグナス・ウィング:「…そ、そうか
キミたちもグルになって わたしを 騙そうとしてるんですね」
天地:「…どうしたら…」
天地:「どうしたら、信じてくれる? ボクの言葉を…」
キグナス・ウィング:「信じられるものか… 人の言葉なんて
…そ、そうだ、こうしましょう
天地さん、これから わたしが 証明して 見せます
人なんて 信じたら どんな目に会うか…を!」
天地:「どうするんだ?」
キグナス・ウィング:「…ヘルメット、
脱いでください 今そこで」
天地:「なんだって?」
女性:「ヘルメットを脱ぐって… ここには 酸素がないによ!!」
キグナス・ウィング:「「今さっき、わたしが 酸素を 充満させた」
もし、そう言ったら 信じてもらえますか?
わたしの言葉を…!」
天地:「……」
女性:「酸素を 充満ですって?
この擬似宇宙には そんな機能、付いてないわ!」
キグナス・ウィング:「機能の内に 装置を 取り付けたといったら?」
女性:「ウソよ…」
キグナス・ウィング:「…ほら、やっぱり
信じられないでしょう? 信じられるわけありませんよ
わたしが ウソをついてるかも しれないと… そう 疑ってるんですよね
そうですよ! そういうものなんですよ!
この世に 信じていいものなんて 何一つ、存在しない!
もしてや 他人なんて…!!」
天地:「ヘルメットを 取るのか?」
キグナス・ウィング:「そうです、それだけのことです
でも できないでしょう? できっこないんですよ!」
天地:「信じるよ、宇田海くん…」
女性:「ちょ、所長!?
ウ、ウソでしょ…?」
キグナス・ウィング:「(無理に決まってる!)」
女性:「キャーーーー!!!」
キグナス・ウィング:「!!!!!」
天地:「……フーー
確かに 酸素だ
でも、ちょっと薄いぞ… まだまだ 改良の余地は ありそうだな、その 装置」
女性:「ウソ… ホントに 酸素が」
キグナス・ウィング:「バ、バカな…」
キグナス・ウィング:「も、もし…
もしウソだったら どうする気だったんですか?」
天地:「その時は、その時だよ
でも、これだけはいえるぞ
ボクはキミを 信用してる」
キグナス・ウィング:「し、信用って…!
たった それだけのことで あなたは 命を かけるというんですか!?」
天地:「ボクの 知ってる宇田海くんは 発明で 人を 死なすような ことは 絶対しない」
キグナス・ウィング:「そ、そんな…!」
天地:「何度でも言う
ボクはキミを 信用してる
だからキミも ボクを信用 してくれ!
…って、この台詞、ちょっとくさいか? フフフ」
キグナス・ウィング:「…ウゥ」
キグナス:「…あんなの 信じちゃダメだよ…
ああやって またキミを 騙す気だ」
天地:「宇田海くん、1つ 聞くが、
何で この世にブラザーバンドが あるか…キミは知ってるか?」
キグナス・ウィング:「な、何を きゅうに…
そんなの 便利だからに 決まってるじゃないですか」
天地:「…違うよ
ブラザーバンドが 必要と される理由、それは…
繋がりこそ、この世の中の 本質だからだ」
キグナス・ウィング:「…!」
天地:「キミの過去は 知ってる
だから、キミが世の中に失望 してしまうのも分かる
でも、それが この世界の すべてだと 思わないで欲しい」
キグナス:「耳をかすな! 裏切りこそが すべてだ!」
天地:「もっと、よく 目を凝らすんだ
それすれば 見えてくるはず!!
裏切りとは 全く違う、この世界の 明るい部分が…!
この世界は そんな 悪いもんじゃない!
キミも きっと そう思える!
ボクの言葉を 信じるんだ、宇田海くん!!」
キグナス・ウィング:「ううううっっ!!!」
キグナス:「な、なんで!!
ギャーーーーーー!!!」
スバル:「…え?
元に 戻ってる?」
ロック:「心に救っていた キグナスを 自分の意思で 葬ったんだ」
天地:「宇田海くん! 大丈夫か!? 宇田海くん!?」
女性:「宇田海くん!!」
ロック:「おい、騒ぎが大きくなる前に ここから ずらかるぞ
こいつなら 大丈夫だ いずれ目を 覚ますさ」
スバル:「…うん」
(それから 数時間後、宇田海くんは 目を覚ました
記憶は 所所あいまいで 少し 混乱してるらしい
でも、天地さんが言った この言葉だけは はっきり 憶えてるみたい
「繋がりこそ、この世の中の本質」って言葉
…そして)
天地:「今日は すまなかったね、危険な目に遭わせちゃって」
キザマロ:「そんなことないですよ」
ゴン太:「満足、満足!」
天地:「また、遊びに来てくれよ!」
ルナ:「ええ! ぜひ!
それでは…」
スバル:「ボクもそろそろ…」
天地:「あぁ、お母さんに よろしくな!!」
天地:「あ、そうだ…」
スバル:「…何?」
天地:「「繋がりこそ、この世の中の本質…」」
スバル:「…?」
天地:「この台詞、実はある人から 教わった言葉なんだ
NAXAの時の ボクの 先輩…
つまり、キミのお父さんだよ」
スバル:「と、父さんが…」
天地:「どうだろう?
キミの心にも 届くと いいけど」
スバル:「……
(父さん、ボクは…)」
ゴン太:「オーーイ!!」
ルナ:「おいてくわよ!!」
スバル:「…あっ、ちょっと 待ってよ!!」