科学者:『われわれ科学省、数10年に亘りトップシークレットとしてきた怪物
「プロト」とは、ネットワーク社会を創るための基盤として創られた
「初期型インターネット」なのだ
そうだ プロトは、現在のインターネットの原型なのだ
ネットワーク社会を支えるインターネットになるべく日夜実験が繰り返されていた
ある日、「プロト」に接続されたすべての電子機器が誤作動すると言う事件が起こった
当時の科学省の関係者は、事件の原因を「プロト」ではなく、
プロト開発と同時期に開発を進められていた「自動プログラムナビ」と断定した
そのナビを開発した科学者の猛反発もむなしく
「自動プログラムナビのデリート」が科学内部で可決された…
その科学者は身柄を拘束され、同時にそのナビは、科学省の「ナビ精鋭部隊」によって
…デリートされたのだ
これで、事件は解決化と思われたのだが…
その後にネットワーク史上最悪の事故が起こったのだ
「プロト」に接続された電子機器すべてが破壊される事態が発生したのだ
その通、「プロト」その物が事故の原因だったのだ…
プロト開発スタッフが気付かない所で発生していたバグが増殖し、
原生動物、例えるならば、アメーバ程度の「知能」を持つように、なっていた
「知能」と言うよりは、「本能」の様な物だろうか
「プロト」は、手に入れたばかりの「本能」のままに、
自らに接続されたあらゆる物に侵入し、
ナビであろうが、プログラムであろうがお構いなくすべてを取り込んだ
まさに、巨大なアメーバが電脳世界を大暴れした様な状態だった
1週間後、すべてを食べつくし、プロトの動きが鈍った所を科学省が鎮圧し、
現在まで封印してきたのだ
「プロト」は封印されたのだが、
その後6か月に亘り、ネットワーク社会の機能は停止したままだった…
これが、「プロトの反乱」と言われるネットワーク事故だ…』