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最終回「小さな手のひら」(原作台詞版)(上)

樓主 Amory amory626
[b]最終回「小さな手のひら」(原作台詞版)[/b]

以下翻譯源自「光坂高校中文部漢化組」,部分語句我有再做修正。
深藍色的部分是朋也的台詞,深紅色的部分是渚和風子的台詞,深灰色的部分是公子的台詞,淺紅色的部分是早苗的台詞,黑色則是內心獨白。





  (BGM:渚~坂の下の別れ)

  眩しい光の中にいた。
  被炫目的光芒所包圍。
  今まで暗いところにいたから、目が慣れていないだけだ。
  因為至今為止都在很暗的地方,眼睛還無法適應。
  すぐ、まぶしさは薄らぎ、背景が陰影を作り始める。
  很快,光線暗淡了下來,四周的景色呈現在眼前。
  そこは、あの場所だった。
  這裡是,那個地方。


  校門の坂の下。
  校門前的坡道下。
  そこに、またあいつはいた。
  她又站在那裡了。
  じっと、高くにある校門を見上げていた。
  定睛望著高處的校門。
  俺は声をかけるのをためらった。
  我猶豫著要不要去和她說話。
  どうしてか、わからなかったけど…。
  為什麼會猶豫,我也不太清楚…
  何を考えているのだろう。あいつは、時折うつむいて、ため息をついていた。
  她是在考慮什麼吧。不時地低頭嘆氣。
  ずいぶん、時間が経った。
  過了一段時間後。
  あいつは…校門に背を向けるように振り返った。
  她…轉過身來,背對著校門。
  俺のほうを見た。
  看見了我。
  そして、歩き出す。
  然後邁開腳步。
  見知らぬ俺の脇を抜けて。
  默默地從我身邊經過。
  …声をかけなければ。
  …如果不和她說話的話。
  でも…
  但是…
  そうしないほうが良かったんじゃないのか…。
  不去理她會不會比較好…。
  俺なんかと出会わなかったほうが…
  沒有與我相遇…
  このまま、別々の道を歩いたほうが、良かったんじゃないのか。
  就這樣走上不同的道路,會不會比較好呢。
  だけど…
  但是…
  俺は…
  我…
  …俺はっ…
  …我…

  「…渚っ!」
  「…渚!」

  その名を叫んでいた。
  叫出了那個名字。

  「俺は、ここにいるぞっ!」
  「我在這裡啊!」

  「………」
  「………」

  渚がもう一度、振り返る。
  渚又再一次轉過身來。
  俺の顔を見た。
  看著我的臉。


  「…よかったです」
  「…太好了。」
  「声かけてもらえて」
  「向我說話了。」

  「そうかよ…」
  「是啊…」

  「もしかしたら、朋也くん…わたしと出会わなければよかったとか…」
  「或許朋也君…覺得還是不要與我相遇比較好…」
  「そんなこと思ってるんじゃないかって…」
  「我一直這麼擔心著…」
  「すごく不安でした…」
  「非常地不安…」

  「………」
  「………」

  「でも、わたしは、朋也くんと出会えてよかったです」
  「不過,我能與朋也君相遇真是太好了。」
  「とても、幸せでした」
  「非常地幸福。」

  「そうかよ…」
  「是啊…」

  「だから、どうか…」
  「所以請你…」


  「もう、迷わないでください」
  「不要再迷惘了。」
  「これから先、どんなことが待っていようとも…」
  「無論前方有什麼樣的事物在等待…」
  「わたしと出会えたこと、後悔しないでください」
  「請不要後悔與我相遇。」
  「ずっと…いつまでも、強く生きてください」
  「一直…永遠堅強地活下去。」

  「………」
  「………」


  「ダメ、でしょうか…」
  「不行嗎…」

  「………」
  「………」
  「いや…」
  「不…」
  「わかった…後悔しない…」
  「我知道了…我不會後悔…」
  「おまえと出会えたこと、胸を張って…生き続ける」
  「與你相遇以來,我會挺起胸膛…繼續活下去。」


  「そうですか…」
  「是嗎…」
  「ありがとうございます」
  「謝謝你。」

  にっこりと微笑んだ。
  渚輕輕地笑了。

  「じゃ、いこうか」
  「那麼,走吧。」

  「はい」
  「嗯。」

  俺たちは坂を登っていく。
  我們一起登上了坡道。

  「朋也くんも、だんご大家族、好きになってほしいです」
  「希望朋也君也能喜歡糰子大家族。」

  「そうだな、考えておくよ」
  「是嗎,我會考慮的。」

  「はいっ」
  「嗯。」

  見上げる坂の向こうは…光に包まれていた。
  抬起頭來,坡道的前方…被一片光芒所包圍。

  「えへへ…」
  「欸嘿嘿…」

  渚の笑顔が…
  渚的笑容…

  大好きな笑顔が…消えていく。
  最喜歡的笑容…正在逐漸消失。

  光がまぶしくて、まぶしくて…。
  光越來越耀眼…。
  待ってくれ…。
  等一下…。
  消えないでくれ…。
  不要消失…。
  …渚ぁっ!
  …渚!
  一際まぶしい光が…自分の手の中にあった。
  一道格外耀眼的光芒…出現在我的手中。
  包み込むようにして。
  好像要將我包圍一般。
  温かかった。
  很溫暖。
  声がして、手を引かれた気がした。
  伴隨著某種聲音,感覺手好像被誰拉著。
  もう、光は…全身を包んでいた。
  光已經…包圍了我的全身。

  (BGM:幻想)




























[b]  「お連れしましょう…」[/b]
[b]  「讓我帶你一起去吧…」[/b]





[b]  「この町の、願いが叶う場所に」[/b]
[b]  「這座小鎮,實現願望的地方。」[/b]





[b]  「ああ…」[/b]
[b]  「啊啊…」[/b]





[b]  今、終わる。[/b]
[b]  現在,終於結束了。[/b]





[b]  町の思いに連れられて…[/b]
[b]  乘載著小鎮的思念…[/b]





[b]  その長い、長い旅が。[/b]
[b]  那趟長長的、長長的旅程。[/b]





[b]  手を伸ばす。[/b]
[b]  伸出手。[/b]





[b]  無数の…光と共に。[/b]
[b]  無數的…光輝共舞。[/b]










[b]渚エピローグ[/b]


  ………。
  ………。
  …掴んでいた。
  …握住了。
  渚の手を。
  渚的手。
  消えたと思った、この手を。
  本以為已經消失的這雙手。
  その先…じっと、渚が俺の顔を見ていた。
  眼前…渚正看著我的臉。


  (BGM:渚~坂の下の別れ)

  「朋也くん…」
  「朋也君…」

  渚の声。
  渚的聲音。
  大好きな人の声。
  最喜歡的人的聲音。

  「渚…」
  「渚…」

  返す声はかすれていた。
  回答的聲音已經沙啞不堪了。

  「どうしましたか、朋也くん…」
  「怎麼了呢,朋也君…」

  「いや、なにも…」
  「不,沒什麼…」

  手を強く握る。
  緊緊握住那雙手。
  渚も強く、握り返してくれる。
  渚也緊緊地回握住我的手。

  「ありがとうございます、朋也くん」
  「謝謝你,朋也君。」

  「なにが…」
  「為什麼要謝我…」

  「ずっと、握っていてくれて…」
  「一直都緊握著我的手…」

  「いや…こんなことぐらいしかできないしさ…」
  「不…我能做到的也只有這件事了…」

  「ありがとうございます…」
  「謝謝你…」

  その言葉を繰り返した。
  又重複了這句話一遍。


  「よく頑張りましたね」
  「真的很努力呢。」

  背中で八木さんの声がした。
  背後傳來了八木小姐的聲音。
  おまえさんもよくやってくれた、ありがとよ、とオッサンが礼を言っていた。
  「您也幫了大忙,謝謝啦」大叔也如此道謝。

  「朋也さん、汐を産湯につけてあげてくれませんか」
  「朋也,由你來幫汐洗澡好嗎?」

  「ああ、はい」
  「嗯,好的。」

  そう、それは俺の最初の仕事だったはずだ。
  沒錯,這是我所應該完成的第一件工作。
  オッサンが湯を張ってくれたベビーバスに、俺はそっと汐をつけた。
  我將汐慢慢放入由大叔裝滿熱水的嬰兒浴盆裡。

  「朋也くん、がんばってください」
  「朋也君,加油。」

  渚も見守ってくれている。
  渚也在一旁觀看。

  「ああ、任せろ」
  「啊啊,交給我吧。」

  といっても、緊張する…。
  雖是這麼說,仍然很緊張…。

  「首に手を添えてあげてくださいね」
  「要扶著她的頭喔。」
  「左手で支えながら、右手でお湯をかけるんです」
  「用左手扶著,然後用右手幫她洗澡。」

  そう早苗さんが教えてくれる。
  早苗阿姨這麼指示著我。
  言われたとおり、小さな体にぬるいお湯をかけていく。
  按照她所說的方法,用溫水清洗著這小小的身體。

  「頭はまだ濡らさないほうがいいですね」
  「現在最好還不要把頭弄濕。」
  「ガーゼで拭いてあげてください」
  「用布幫她擦一擦吧。」

  そうして汐の体を洗い終える。
  就這樣幫汐洗好了澡。
  柔らかいタオルで撫でるように拭き、肌着に包む。
  用柔軟的毛巾輕輕擦拭後,將她裹了起來。
  小さくて、容易く壊れてしまいそうな存在…
  幼小、又纖弱的存在…
  でも、その奥には、命がある。
  但是裡面,蘊含著生命。
  まっさらで、逞しい命だ。
  堅強又朝氣蓬勃的生命。

  (ああ…)
  (啊啊…)

  その胸に抱いて、俺は気づいた。
  將她抱在懷中,我才察覺到。

  (なんて、強いんだろう、こいつは…)
  (這孩子是多麼的堅強…)

  こいつが、これから歩んでいく道。
  這孩子今後所步出的道路。
  それがどんな険しいもので…
  無論有多麼艱難…
  そして、どんな長いものであっても…
  無論有多麼漫長…
  きっと、強く生きていく。
  她都一定能堅強地走下去。
  そんな気がした。
  我這麼堅信著。

  (そう…渚の子だもんな…)
  (沒錯…因為這是渚的孩子…)

  (強いに決まってるよな…)
  (一定會很堅強的…)

  「朋也くん、おつかれさまでした」
  「朋也君,辛苦你了。」

  渚のねぎらいの声。
  渚的聲音慰勞著我。

  「朋也くん」
  「朋也君」

  その後、何かに気づいたように俺の名を呼ぶ。
  而後,好像發現了什麼一般,又呼喚了我的名字。

  「どうした」
  「怎麼了?」

  「窓の外、見てください」
  「快看窗戶的外面。」
  「とても、きれいです」
  「非常漂亮。」

  「え…?」
  「咦…?」

  俺は窓によっていき、カーテンを開けはなった。
  我走到了窗邊,拉開了窗簾。


  雪だ…。
  是雪…。
  春に?
  在春天?
  いや…
  不對…
  …光だ。
  …是光。
  たくさんの、光だ。
  很多的光。

  「もし…」
  「如果…」
  「町に人と同じように、意志や心があるとして…」
  「小鎮和人一樣,擁有意志和心靈…」
  「そして、そこに住む人たちを幸せにしようって…」
  「並且,想讓住在這裡的人們幸福…」
  「そんな思いで、いるとしたら…」
  「如果有這樣的想法的話…」
  「こんな奇跡も、そんな町のしわざかもしれないです」
  「這樣的奇蹟,說不定就是這樣的小鎮所創造的。」

  いや…奇跡はこれからたくさん起こるのだろう。
  不…以後還會有更多的奇蹟發生。
  そんな気がしていた。
  我有這種預感。

  「でも、それは奇跡じゃないですよね」
  「但是,這並不是奇蹟吧。」
  「町を大好きな人が、町に住み…」
  「最喜歡小鎮的人們,居住在小鎮…」
  「人を好きな町が、人を愛する…」
  「喜歡人們的小鎮,關愛著人們…」
  「そんな、誰にでもある感情から生まれるものです」
  「那是從大家這種共同的感情所產生而出的。」
  「この町だけじゃないです」
  「不只有這座小鎮才有。」
  「どんな町だって、そうです」
  「無論哪座小鎮都是這樣的。」
  「わたしたちは町を愛して、町に育まれてるんです」
  「我們大家愛著小鎮,同時被小鎮所孕育著。」
  「そう思います」
  「我是這麼想的。」

  「なぁ…」
  「那麼…」
  「町は、大きな家族か」
  「小鎮就是一個大家族了?」

  「はい。町も人も、みんな家族です」
  「是的。小鎮和人們,大家都是一家人。」

  「そっか…」
  「是嗎…」

  「だんご大家族です」
  「是糰子大家族。」

  ああ…そうか。
  啊啊…是嗎。
  そうだったのか。
  是這樣啊。
  渚はもしかしたら、出会った頃から…
  或許渚從相遇的那時候開始…
  いや、もっと昔から気づいていたのだろう。
  不,在更早以前就體會到這點了吧。
  だから、渚は誰も嫌いにならない。
  所以,渚不討厭任何人。
  誰のためでも、一生懸命に頑張る。
  而是為了任何人而拼命努力。
  それは、家族だからだ。
  因為,大家都是一家人。

  「朋也くんも、そろそろ、だんご大家族、好きになってほしいです」
  「朋也君,差不多也該喜歡上糰子大家族了。」

  「もう十分、好きだよ」
  「已經非常喜歡了。」

  「本当ですかっ」
  「真的嗎?」

  「ああ」
  「嗯。」

  「じゃあ、今から、汐ちゃんのために、歌ってあげましょう」
  「那麼,為了小汐,現在一起唱歌給她聽吧。」

  「マジ…?」
  「真的假的…?」

  「はい」
  「嗯。」
  「だんごっ…だんごっ…」
  「糰子…糰子…」

  ひとりで歌い始める渚。
  自己一個人唱起歌的渚。
  思わず笑ってしまう。
  我不禁笑了出來。
  そして、俺も途中から合わせて歌った。
  然後唱到一半時,我也跟著合唱起來。
  ずっとずっと歌っていよう。
  一直一直地唱著。
  今日からの思い出を…
  為了從今天開始…
  この子と…
  與這孩子…
  この町のために。
  和這座小鎮共創的回憶。






[b]「小さなてのひら」[/b]
────────────────────
作詞/作曲:麻枝准 編曲:戸越まごめ
歌:riya



  遠くで 遠くで 揺れてる 稲穂の海


  穂をあげ 穂をあげ 目指した 思い出へと


  僕らは 今日までの 悲しいこと全部覚えてるか 忘れたか



  小さな手にもいつからか僕ら追い越してく強さ

熟れたブドウの下泣いてた日から歩いた



  小さな手でも離れても僕らはこの道行くんだ

いつか来る日は一番の思い出をしまって

季節は移り もう冷たい風が

包まれて眠れ あの春の歌の中で


小さな手にもいつからか僕ら追い越してく強さ

濡れた頬にはどれだけの笑顔が映った

小さな手でも離れても僕らはこの道行くんだ

そして来る日は僕らも思い出をしまった



  小さな手でもいつの日か僕ら追い越して行くんだ

やがて来る日は新しい季節を開いた



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